【上場・製造業】恒久的施設(PE)認定課税とその低減策の検討、実践サポート

国際税務プランニング
2025.06.18
【上場・製造業】恒久的施設(PE)認定課税とその低減策の検討、実践サポート
担当者
高野一弘

ご相談背景

海外に製造拠点を有する上場企業において、インドにおける法人税務の課題として、PE(恒久的施設)認定に関するリスクを懸念されていました。具体的には、工場立ち上げ時に本社従業員を多く派遣することがPE認定リスクを高める可能性があるのかという質問がありました。また、インド駐在員事務所にて実際の販売サポートを行っていることが、PE認定リスクに繋がるのかについてもご相談がありました。さらに、インド国外で販売した装置を顧客の拠点に設置するために、本社人員をインドに出張ベースで派遣する場合、PE認定リスクが生じるかどうかも懸念されておりました。

実際に対応した内容

上記のご相談に対し、弊所では、進出先であるインドの関連法令、適用可能となる租税条約の規定などを網羅的に分析、検討の上、PE認定の可能性を検討いたしました。また、可能性の検討に加えてPE認定課税の影響額を可能な範囲で検討しつつ、合理的な低減策の策定・提案、低減策の具体的な実行支援までワンストップで支援をさせていただきました。

対応成果

当支援を通じてインドにおけるPE認定リスクを回避するための明確な指針を得ることができました。具体的には、工場立ち上げに伴う本社従業員の派遣について、最適な業務分担と派遣期間を調整することで、PE認定のリスクを低減しました。さらに、駐在員事務所での販売サポート活動においても、税務上問題が発生しないように活動内容を精緻化し、適切なガイドラインを設けることで、リスクを管理いたしました。結果として、お客様はインド市場での事業展開を安心して進めることができ、税務リスクを大きく軽減しながら現地でのビジネス拡大を実現しました。

今後の展望とまとめ

弊所では、海外進出に伴う税務リスクを最小化するため、進出先国の法制度に精通した専門家が、各企業の状況に最適な解決策を提供しています。インドにおけるPE認定リスクへの対応のみならず、現地法人の運営に関わるさまざまな税務課題に対応し、グローバル展開を目指す企業様に対し、リスク管理と最適化を両立させるサポートをワンストップで提供しています。国際税務に関するお悩みをお持ちの企業様、ぜひ弊所にご相談ください。

担当者情報
代表税理士 高野一弘

高野一弘

AsiaWise会計事務所 代表税理士

ASG監査法人(現・太陽有限責任監査法人)、PwC税理士法人、株式会社LIXIL(税務部門責任者)において、多様な税務・財務課題への対応に関する豊富な実務経験を積んできました。
特に、事業戦略と整合した税務ストラクチャーの構築、クロスボーダー取引に伴う税務リスクの評価および低減施策の実践、税務調査対応において高い専門性を有しています。
企業の実態を踏まえた、実効性の高い国際税務ソリューションの提供を強みとしています。