【上場・製造業】海外拠点監査支援

海外拠点に対する内部監査支援
2025.07.03
【上場・製造業】海外拠点監査支援
担当者
山崎耕平

ご相談背景

アジア地域(インド・中国・台湾・ASEAN等)に複数の子会社を有する日系グローバル企業における本社監査部門において、海外拠点に対する内部監査について、以下のような課題が顕在化していました。
・各国での言語・文化的な障壁により、形式的な内部監査となっていた
・現地法人ごとのコンプライアンス意識や内部統制の水準にバラつきがあり、監査部門担当者側でもその判断が統一されず、属人化していた。
・不正リスクが識別された拠点に対して、実効的な監査が実施できていなかった。
上記のような課題に対応するための本社内部監査部門の人的リソース・ノウハウが不足しており、外部の専門家による支援を検討していました。

実際に対応した内容

中国拠点に対する内部監査を本社監査部門と連携して支援しました。まず、グループ全体のリスクとガバナンス方針に基づく標準監査手続書を整備し、それをベースに中国固有のリスクを反映した専用の監査手続書を策定しました。現地往査にも同行し、必要に応じて現地専門家(会計士・弁護士等)の助言を得ながら、実効性ある監査を実施し、監査で検出された事項については、現地で改善すべき論点とグループ全体で対応すべき論点を整理し、監査報告書の作成まで一貫して対応しました。

対応成果

本支援により、属人性があり形式的だった海外拠点に対する内部監査が、実効性あるプロセスへと転換され、監査結果は現地・全社双方での具体的な改善アクションに結びつきました。監査アプローチの体系化と現地適用モデルの確立により他拠点展開の基盤が整い、中国以外のアジア拠点では専門家の関与をリモート支援で代替可能となり、本社監査部門のスキル向上にも寄与しました。

今後の展望とまとめ

本事例のように、海外拠点に対する内部監査の実施においては、監査リソースの制約を始めとして、言語・文化・商習慣の違いやリスク特性の多様性など、様々な課題に直面することが少なくありません。
弊所では、海外拠点監査に関する豊富な実務経験を有するメンバーを中心として、各国の法規制*や事業環境に応じた専門家を適切に配置し、貴社の海外拠点監査を支援いたします。

*法務に関する助言・サービスについては弊Group firmであるAsiaWise法律事務所から提供いたします。

担当者情報
代表公認会計士 山崎耕平

山崎耕平

AsiaWise会計事務所 代表公認会計士

KPMG有限責任あずさ監査法人にて会計監査・内部統制監査業務に従事した後、PwC税理士法人およびPwC上海事務所にて、中国を中心とした国際税務アドバイザリー業務に携わりました。また、デロイトのリスクアドバイザリー部門では、グローバル企業のガバナンス強化プロジェクト、海外の複数拠点への内部監査支援、不適切会計や品質不祥事に関する調査対応等、様々な業務に従事してまいりました。
AsiaWiseグループに参画したのち、弁護士等の専門家と連携しながら、グローバルコンプライアンス対応やグローバル内部監査支援等の業務に取り組んでおります。
大手会計事務所の複数領域にまたがる実務経験と、専門家連携を活かしたAsiaWiseでの取り組みを通じて、リスクの全体像を捉えた包括的な低減策の立案・実行支援を強みとしております。